1.屁 | ||||||||||||||
ホーム>バックナンバー2019>令和元年10月号(通算216号)電気味 平賀源内『放屁論』1.屁
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屁(へ)というものがあるために、「へ」の字すら何やらおかしく見える。
けれども、天にもヘキレキ(霹靂)が、神にもヘイハク(幣帛)が、鷹(たか)にもヘソが、船にもヘサキ(舳)が、草にもヘクソカズラが、虫にもヘッピリムシがあるものである。
キツネやイタチの最後っ屁は、手ごわい敵から身を守る強烈な武器なのである。
人間だけではなく、動物でもぶっ放しているのである。
聖人君主ですら、こいたり、かいだり、悶絶(もんぜつ)したりしているのである。
だから、まんざら卑しむべきものでもあるまい。
この江戸には、今評判の「屁っぴり芸人」がいるという。
論より証拠、両国橋(りょうごくばし。東京都墨田区)に行ってみよう!