★ なんと、ネコとキツネがあんなことを……
 〜新聞にも載った明治時代の怪事件!

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野良アザラシ「タマ」
★ ネコとキツネのあんなこと 

 平成十四年(2002)八月初め、多摩川(たまがわ。東京都神奈川県境)にアゴヒゲアザラシの「タマ(タマちゃん)」が現れた。
 どこから来たのか分からないが、どこへも行こうとはしなかった。
「どうしてこんなところに!」
 川にアザラシというミスマッチ。その愛くるしい姿。多摩川には連日見物客が押し寄せ、突然観光名所になった。

 八月中旬、多摩川での花火大会の日、大勢の見物客が詰め掛けた。
 観衆の目的は、花火だけではなかった。
「『たまやー』よりも『タマちゃん』」

 が、彼らの思惑は外れた。
 肝心の野良アザラシ「タマ」が姿を消してしまったからである。
「たまたま『タマちゃん』は多摩川へ寄っただけのことだったんだ」
 あきらめるしかなかった。
 そして、またまた「タマ」が来るのを待った。

 *          *          *

 八月下旬、「タマ」は鶴見川(つるみがわ。横浜市鶴見区)ほか近辺河川に再び出没するようになった。

 以後、宮城県旧歌津町(うたつちょう。現南三陸町)の「ウタ(ウタちゃん)」、千葉県鴨川市(かもがわし)の「カモ(カモちゃん)」、徳島県の那賀川(阿南市)の「ナカ(ナカちゃん)」など、各地で野良アザラシが出没している。

 *          *          *

 動物たちに異変が起きている。
 クマやサルやイノシシは里へ下り、時には人を襲う。
 九州のツキノワグマは絶滅し、カラスやカブトガニが増殖している。
 クジラは海岸に打ち上げられ、アホウドリは火山の噴火にバタついている
(「尖閣味」参照)
 ウシは病気になり、売れなくなり、挙句の果てに偽装される
(「 ウシ味」「ニセ味」参照)
 それでも特におかしいのはヒトであろう。どうおかしいかは、その辺の新聞やニュースを御覧あれ。

 今回は明治時代の怪事件を御紹介する。
 なんと、キツネとネコが「あんなコト」をしたというのだ。
 とても信じられない話だが、世界最多の発行部数を誇る「読売新聞」にも載った事件である。
 では、「あんなコト」とは何なのか?
 偶然にも私は当事者であるネコの証言を入手した。
 饒舌
(じょうぜつ)なネコは、次のように述懐している。

[2002年8月末日執筆]
ゆかりの地の地図
参考文献はコチラ

「ネコとキツネのあんなこと」登場人物 

【 ネ コ 】オスネコとキツネの彼女。

【キツネ】ネコの彼氏。

【オスネコ】ネコの彼氏。人力車にはねられて死ぬ。

【キツネの友達】
【キツネの両親】


【お子様】加藤源太郎の子供たち。

【 奥 様 】加藤源太郎の妻。

【加藤源太郎】かとうげんたろう。ヒト様。鵜の木村の農家。ネコの主人。

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