★ さらば、長門! さよなら、日本の誇り……。 〜 ビキニ環礁原爆実験「十字路作戦」!! |
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戦争を起こすのは人間である。人間だけである。
すべての原因を人間が作り、人間が起こし、人間が勝手に戦うのである。
が、犠牲者は人間だけではない。
動物、植物、その他生物、非生物、山、川、海、谷、森羅万象、地球上のすべてのものが犠牲になってしまうのである。
犠牲者のほとんどには意思はない。
「戦争をやりたい!」
そんな意思は一部の人間のほか、誰一人として持っていない!
私は戦争が嫌いである。
実際、参加したこともないのに、大っ嫌いである。
もし、日本で戦争が始まろうとした場合、私は思い付く限りのありとあらゆる手段を駆使し、戦争回避に尽力するであろう。それでも万が一、戦争がおっ始まってしまった場合、私は卑怯(ひきょう)にも他国へ逃亡するかも知れない(私は日本語しか話せませんので、他国では生きられませんが……)。意気地なしとか女々しいとか非国民とか言われようが、大っ嫌いなものは大っ嫌いなのである。
そんな私が、戦争に関わるものは大好きである。
刀剣・鉄砲・大砲・弓・馬・槍(やり)・長刀(なぎなた)・甲冑(かっちゅう)・陣羽織・のぼり・軍配・城郭・戦車・ミサイル・軍艦・潜水艦・戦闘機・陣形・戦略・武術・武士・忍者などなど、みんなみんな大好きである。
幼い頃、それらの中でも軍艦、特に戦艦が好きであった。
漫画『宇宙戦艦ヤマト(松本零士作)』の影響であろう。よく友人と戦艦ごっこをしたり、『宇宙戦艦ムサシ』とかいうパロディー漫画を描(か)いたり、プラモデルを作ったり、ダンボール紙で作ったり、それらを水に浮かべたりして遊んでいたものであった(どれもこれも最後にはなぜか決まって沈没するのだ)。
今回は終戦(敗戦)六十周年記念として、連合艦隊旗艦・軍艦(戦艦)長門の最期をお届けしたい。
私が初めて長門の最期を知ったのは、小説『軍艦長門の生涯(阿川弘之著)』である。
言ってしまえば、彼(彼女)は単なるフネである。人間でなければ生き物でもない。本来であれば、単なるモノの最期など、胸打つはずがなかった。
しかし、私は彼の最期の様子を知ったとき、目頭が熱くなった。何ともいえない感情が胸から込み上げてきた。
今回は、そんな長門に人間のような意思があったとしたらの物語である。
[2005年7月末日執筆]
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【長 門】ながと。日本の戦艦。元連合艦隊旗艦。