★ 即身成仏!永久生存?引きこもり歴千二百年余!!
  〜 弘法大師・空海の御廟を開けたら生きていた!?

ホーム>バックナンバー2019>令和元年七月号(通算213号)引籠味 老後二千万円問題&八〇五〇問題

2000万&8050問題
1.見に行く〜かい?
2.心動く〜かい?
3.扉開く〜かい?

 来年のことを言うと鬼が笑うのである。
 老後のことを言うと鬼は爆笑であろう。
 明日の生計も立てられない者も多い中、何が老後であろうか?

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老後2000万円
ひきこもり
空海

 国会はほったらかしである。
 やるべきことを何もやっていない。
「年金だけでは老後資金が夫婦で二千万円足りなくなります」
 いわゆる、「老後二千万円問題」が無策である。
 与党は何を否定しているのか?
 野党は何を批判しているのか?
 すっとぼけるのではなく、責め立てるのではなく、方策を考えるのが国会であろう!

 もう一つは、中高年の引きこもり、いわゆる「八〇五〇問題」である。
 引きこもりは年金受給者より絶対数が少ないため、なおさらほったらかしである。
 だからといって、ほったらかしておいていいはずがない。
 先月
(2019年5月)、引きこもりは川崎殺傷事件では加害者に、熊沢英一郎(くまざわえいいちろう)殺害事件では被害者になった。
 今後も似たような事件が起こらないとも限らない。

 それにしても、もったいない話である。
 引きこもりは「眠れる獅子
(しし)」ではないか。
 高齢者以上に即戦力ではないか。
 何も無理やり引きずり出してこいと言っているわけではない。
 引きこもったままでもやれる仕事もあるであろう。
 引きこもっているのには理由があるはずである。
 いじめ、暴力、圧力、失職、失恋、死別、事件、事故、病気、障害、看護、介護、軟禁、監禁、死亡偽装、防犯、監視、金欠、多忙、遁世
(とんせい)、思想、修行、瞑想(めいそう)、研究、作品制作、出不精、ぐうたら、なりゆき、なんとな〜く在宅、気づいたら外出できなくなっていた、などなど、まずはその理由を把握することであろう。
 その上で、それぞれに合った解決方法を導き出していくしかあるまい。 

 はい、というわけで今回は「引籠味」と称して日本史上最強の引きこもり、弘法大師・空海(「三密味」参照)を紹介します。
 空海は承和二年(835)三月二十一日に六十二歳で入定しているため、今年
(2019年)で千百八十四年も「引きこもり」を続けていることになります。
「あれ?入定って、死んだことじゃないの?」
 私もそう思っていました。
 だから八百比丘尼
(はっぴゃくびくに)を扱った「長寿味」では、「入定=他界」としていました。
 でも、そうではないようなんですね。
 真言宗では、「入定
(まだ死んでませんけど)」と「入滅(死んでま〜す)」を区別しているようなんです。
 その証拠に、現在でも空海が「住んでいる」金剛峰寺奥之院
(和歌山県高野町)にある御廟(ごびょう)には、毎日食事が届けられています。
 維那
(いな・ゆいな)という職分の僧が朝夕の膳を届けたり、衣を着替えさせたりしているといいます。
「それってお供え物を届けているだけなんじゃないですか?」
 私もそう思いましたが、そうでもないようなんです。
 空海入定から八十六年後の延喜二十一年(921)に、空海の姿を見ちゃった人だっているんです。
 見ちゃった人とは、醍醐天皇の信頼も厚かった観賢
(かんげん)という真言宗僧です。
 いったい彼は何を見ちゃったんでしょうか?

[2019年6月末日執筆]
ゆかりの地の地図
参考文献はコチラ

「生きている空海」登場人物

【 観 賢 】かんげん・かんけん。醍醐寺座主・金剛峰寺検校。真言宗僧。

【 淳 祐 】
じゅんにゅう・しゅんにゅう。観賢の弟子。菅原道真の孫。真言宗僧。

【 聖 宝 】
しょうぼう。観賢の弟子。真言修験道の祖。

【陽成上皇】
ようぜいじょうこう。伝57代天皇。清和天皇の子。
【宇多法皇】うだほうおう。伝59代天皇。光孝天皇の子。

【空海(弘法大師)】くうかい(こうぼうだいし)。日本真言宗の開祖。

【維那の僧】

【 尊 意 】そんい。天台宗僧。円珍の弟子。

【醍醐天皇】だいごてんのう。時の帝。伝60代天皇。宇多天皇の子。

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