3.十人と同時に会話できたのか? | ||||||||||||||
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聖徳太子には別名が多い。
聖徳太子は死後に呼ばれるようになった名前で、本名は「厩戸(うまやと・うまやど。厩戸皇子・厩戸王)」といった。
ほかに「上宮(じょうぐう・かみつみや・うえのみや・)」「聖徳」「斑鳩(いかるが)」「法王(法皇)」「聖王」「太子」「大王」「皇子」などを組み合わせた別名が多い。
また、「豊聡耳(とよとみみ)」というのもあった。
これは、
「十人(または八人)と同時に会話できた」
ことに由来するものである。
確かにすごいことであるが、現在でも何人かと同時に対局するプロ将棋棋士がいたりするので、そのくらいの超人技ができた人がいなかったとは言えまい。
が、私はどうもこれは違うような気がする。
本当は、「十人と同時に会話できた」のではなく、「十か国語を話すことができた」ということではあるまいか?
つまり、日本国内の何か国かの方言や、百済語や新羅語などの朝鮮語に精通していたため、多くの国の人々と通訳なしで話すことができたということではあるまいか?