6.聖徳太子は大工の祖なのか? | ||||||||||||||
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聖徳太子は大工の祖だとされている。
現存世界最古の木造建築物を有する法隆寺(奈良県斑鳩町)などを建立したことや、大工道具・曲尺(かねじゃく。矩尺)を広めたことなどがその理由とされている。
七堂 |
塔・金堂・講堂・鐘楼・経蔵・僧房・食堂 (禅宗)仏堂・法堂・僧堂・庫裡・山門・東司・浴室 |
※ 異説あり |
これは聖徳太子というより、蘇我氏が大工の祖なのであろう(「蘇我氏系図」参照)。
私は蘇我氏の正体は「外資系ゼネコン」だと見ている。
蘇我氏が仏教を導入したのは手段であり、目的は別にあった。
仏教布教をもくろんだ蘇我稲目は、こう考えたのではあるまいか?
(神道は自然崇拝で建築物はほとんどない。それに対して仏教には七堂伽藍(しちどうがらん)が必要だ。仏教を広めれば、ハコモノを増やし、蘇我氏の利権を拡大することができる!)
蘇我氏は朝廷の財政を掌握(しょうあく)し、多くの渡来系技術者集団を抱えていた。
用明天皇二年(587)に蘇我馬子が物部守屋を滅ぼした丁未の乱(ていびのらん。「イヌ味」参照)は、単なる仏教派vs.神道派の戦いではなかった。
攘夷vs.開国、革新vs.保守、開発vs.環境保全など、現在でも国論を二分している、様々な要因が起こした戦いだったのであろう。