7.聖徳太子は架空人物なのか? | ||||||||||||||
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聖徳太子は架空人物だったという説がある。
架空ではなかったにしろ、その業績は著しく誇張されているという説もある。
が、私はこの両説には異を唱える。
架空説に異を唱える理由は、山背大兄王らが生まれているからである。
誇張説に異を唱える理由は、山背大兄王らが殺されているからである。
聖徳太子を全くの架空人物だとする方はほとんどいまい。
聖徳太子の正体が厩戸皇子であることは、歴史の教科書も認めている。
問題は、厩戸皇子には、どれほどの実権があったのかということであろう。
もちろん、史書をうのみにはできないが、私はそこそこの実権は持っていたと考えている。
そうでなければ、彼の子が有力な皇位継承者になったり、一族皆殺しにされる理由がなくなってしまう。
逆に私は聖徳太子は史書にある以上の地位に就いていた可能性があるとみている。
つまり、即位していたのではないかと疑っている。
もし彼が即位していたとすれば、隋が推古朝の日本国王を男王だと勘違いしていたこともうなずける。
が、聖徳太子は皇族ではなく、「蘇我厩戸」だったため、後世に藤原不比等らによって抹殺されたのであろう。
そのことは、悪く言えば歴史改竄(かいざん)であるが、良く言えば万世一系の死守であろう。
[2013年3月末日執筆]
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