8.ルーズベルトに勝つのだ

ホーム>バックナンバー2019>平成三十一年三月号(通算209号)祈り味 ルーズベルトを裸にする8.ルーズベルトに勝つのだ

日本の祈りと韓国の祈り
1.ルーズベルトを裸にする
2.ルーズベルトはバカボン
3.ルーズベルトは怪しげ
4.ルーズベルトは二番煎じ
5.ルーズベルトは病み上がり
6.ルーズベルトはあおり運転
7.ルーズベルトは権力の鬼
8.ルーズベルトに勝つのだ
9.ルーズベルトを呪うのだ
10.おわりに

 しかしながらルーズベルトがいかに老獪なる機会主義政治家なりといえども、アメリカのごとき資本主義帝国において資本家の協力なしに国力の伸長と軍備の拡張を実現することは不可能である。すなわちルーズベルトは、アメリカ独裁の妄夢を抱きながら、一九四〇年秋の大統領選挙には「アメリカは決して選挙に巻き込まれず」と再三宣言して、アメリカ最初の大統領三選に成功するや、国民大衆に対する固き誓約を弊履のごとく捨てて、直ちに参戦の準備に狂奔したのであった。
 彼はデモクラシーの危機を常に口実にして、膨大数百億ドルの軍事予算並びに武器貸与費用を投じて、世界戦争の挑発に努め、ニューディール政策で痛めつけた金権階級にものすごい軍需インフレ景気をもたらした。その代わりに罷業武力弾圧で労働者階級を袖にした。フォード、クライスラー、デュポン、メロン、フィツシャイ、カーネギーその他の軍需財閥は莫大なる戦時景気に躍り、無知単純の国民大衆を戦争熱にあおり立てたのであった。結局、ルーズベルトは信念も責任感も欠けた、気まま勝手な扇動政治家の正体を遺憾なく露呈したのである。
 我々は太平洋の彼岸、アメリカにこの暴戻不遜のルーズベルトを三期十二年間にわたって大統領に持ったことは、日米開戦の宿命であった。なぜならばすでに詳述せる彼の人となりとを経歴によって、彼がいかに老獪危険なる扇動政治家であるかが明瞭
(めいりょう)であるからだ。しかもアメリカのごとく尊厳なる国体もなく、厳格なる国民性のない国家にあっては、その豊饒(ほうじょう)なる生産力と資源力を悪用して世界平和を攪乱(かくらん)し、世界独裁の妄夢に憑(つ)かれることは当然である。
 アメリカ人固有の優越感は、実にルーズベルトにおいて極まれりというべし。私は自ら日米開戦の前後二年間、敵国アメリカにあってルーズベルト政権一派の傍若無人の戦争政策を注視して、慄然
(りつぜん)また憤然たるものがあった。
 刻下の日米大決戦は実にアメリカ撃滅の聖戦である。人類の平和を攪乱し、世界の独裁を企てる恐るべきルーズベルト一派を駆除して、優越感に思い上がったアメリカ国民一億三千万に真に敗戦亡国の苦汁をなめさせるまで、我々は戦い抜き、勝ち抜かねばならない。

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