★ ひたひたと迫り来る外国の影! 砂上の幕府を救済せよ! 〜 余がやらねば誰がやる! 水野忠邦の天保の改革!! |
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ホーム>バックナンバー2005>自民党圧勝政権は改革をするのか?
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平成十七年(2005)九月十一日、第四十四回衆院選の投開票が行われた。
当初は、郵政民営化法案否決に怒った小泉純一郎首相のやけっぱち解散のようであり、
「政権交代もあるのか?」
と、民主党は期待していたであろうが、フタを開けてみれば自民党の歴史的圧勝であった。
開票時の議席数は右の通り。
こうして小泉首相は、反対勢力を一掃できたばかりか、議席数三分の二超という圧倒的な賛成勢力を衆院に築き上げることができた。
この数は、参院を無意味なもの、あってなきもの、単なる人ゴミ集団に転落させてしまったということであり、これからはもう誰にも気兼ねなく、存分に改革を行うことができるようになってしまったわけなのである。国民はこれからの首相に大いに期待していいであろう。
「私の任期はあと一年です」
それはちょっと、国民から見れば逃げているようにしか思えない。
舞台は整えられたのである。作られたばかりなのである。国民は今度は、首相の「改革劇場」を期待しているはずである。劇の途中で主役を替えるようなことをすれば、客はゾロゾロと帰ってしまうであろう!
「自民党は勝ちすぎた」
「負けるかと思ったから投票したのに」
「よし。今度は民主党に入れよう」
早くもそう思っている人々を呼び戻すには、目を覚ますような改革を行う以外にないであろう!
ただし、改革には反対がつきものである。
新たな改革を行おうとすれば、また新たな反対派が登場し、抵抗するようになる。
改革というものは、やりすぎればやりすぎるほど短命に終わってしまうものである。
逆にいえば、小泉政権はやりすぎていないからこそ、長期政権を維持し続けているのであろう。
改革を断行して短命政権に終わるか?
改革をするふりをしてダラダラと長期政権を維持するのか?
私は小泉政権は今からでも前者であって欲しいと思う。
そう。
天保の改革を強行した、江戸時代後期の独裁者・水野忠邦のように……。
[2005年9月末日執筆]
参考文献はコチラ
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【水野忠邦】みずのただくに。老中首座。天保の改革を断行。