★ 公私混同!口蜜腹剣!舛添要一都知事も見るべし! 〜 豊後野津、江戸時代のケチ偉人!御存知、吉四六!! |
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ホーム>バックナンバー2016>舛添要一東京都知事公私混同問題
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この頃、大金が動く話が多い。
「パナマ文書流出で発覚! 日本の大企業のタックスヘイブンでの課税逃れ分五十数兆円!」
「日本政府、シリア難民・感染症対策などに七千八百億円拠出!」
「伊勢志摩サミットのためだけに二十九億円かけて造った国際メディアセンターを、三億円かけてすぐに取り壊す!」
「東京五輪招致委員会がラミン・ディアク国際陸連前会長のドラ息子(パパマッサタ・ディアク)に二億三千万円を送付!」
どれも問題であるが、庶民の反応は鈍い。
「チョウって何? オクってどのくらいあるの?」
今に限ったことではない。過去の政治家をめぐるカネの額は、ケタ違いのものばかりであった。
「金丸信(かねまるしん)自民党副総裁が佐川急便から受け取った金銭は五億円!」
「鳩山由紀夫(はとやまゆきお)元首相のマミーからのお小遣いは毎月千五百万円!」
「小沢一郎(おざわいちろう)氏の紙袋に四億円!」
「猪瀬直樹(いのせなおき)前都知事、かばんに五千万円詰めてみせます!」
そのため、庶民はどう反応していいか分からなかった。
でも、ここに来て、庶民も実感できるちょろまかしを連発する分かりやすい政治家が登場した。
御存知、舛添要一(ますぞえよういち)東京都知事である。
「都知事の海外出張費って、高すぎじゃねぇ?」
きっかけはそれであったが、次々と明るみになった不当な「財テク」の数々は、ちまちませこせこしたものばかりであった。
「『ねずみ男』のくせに政党交付金ネコババ!」
「湯河原(ゆがわら。神奈川県湯河原町)の別荘へは毎週末に公用車で!」
「竜宮城スパホテル三日月(千葉県木更津市)への正月家族旅行費は公金で!」
「出張で買ったお土産代も公金で!」
「近所で食べた回転寿司や天ぷらなど外食費も公金!」
「フレンチもイタリアンも公金!」
「スーパーで購入した日々の食費も公金!」
「ネットオークションで買った美術品も公金!」
「趣味の本や子供服まで公金!」
「自腹の時はマクドナルドのクーポン券で接待!」
都民は怒った。
「なんなんだ、コイツは!」
「せこい! せこすぎるっ!」
「自分のカネは使わず、ヒトサマのカネは使いまくる!」
「都知事って、こんなちっちぇーケチ野郎だったのか!」
「もう許せねえー!」
マスコミも飛びついた。
他の不正はほったらかしにして、舛添都知事の「小銭転がし」だけに連日報道集中砲火を浴びせた。
理由は簡単であろう。
パナマ文書や五輪招致不正などの取材は海外にも飛ばなければならないが、舛添の取材なら、都内近郊だけで完結してしまうからである。
つまり、ケチを取材するマスコミもまた、ケチだったというわけである。
はい、という訳で今回は「ケチ味」ということで、『吉四六話(きっちょむばなし)』で有名な吉四六を取り上げたいと思います。
「なんだ。架空人物のお話か」
私もそう思っていたのですが、どうやら実在していたようです。
江戸時代に豊後野津(のつ。大分県臼杵市)に住んでいた富豪・広田吉右衛門(ひろたきちえもん)が吉四六ではないかと言われています。
キチエモン → キッチェモン → キッチョムン → キッチョム
なるほど。言われてみれば似てますが、言われなければ気づきません。
現在でも野津には、吉右衛門の墓が残っており、毎年四月には吉四六祭が開かれているようです。
では、さっそく『吉四六話』から、ケチな話限定でいくつか紹介していきましょう。
「とんち話なんか興味ないな」
と、言う人は、甘いです。
この『吉四六話』、単なるバカ話ではありません。
財テク指南書と言えるでしょう。
「財テクなら舛添だってやってるぜ」
でも、舛添は嫌われていますが、吉四六は嫌われていません。
この違いは何でしょうか?
おそらく、ユーモアセンスの違いだと思います。
舛添には、財テクのやり方にも、責められた時の対処法にも、ユーモアが全く感じられないのです。
彼は「武器」を持っていないわけではありません。
彼は自分がどうして人気者になれたのかを、忘れてしまっているのです。
せっかくイイモノを持っているんですから、もっとアタマを使ってください。
[2016年5月末日執筆]
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