★ 顔面醜悪?人三化七?が、八人も来るぅー!? 〜 逃げる逃げる伊弉諾尊!泉津醜女の襲来!! |
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ホーム>バックナンバー2020>令和二年11月号(通算229号)鬼滅味 『鬼滅の刃』大人気
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昔、野山を自転車で駆け回っていた時期に、二度、野犬の群れに襲われたことがある。
一度目は京都府加茂町(木津川市)の野原で、二度目は岐阜県美濃市の山中でねらわれた。
「ワン! ワン! ワン! ワン!」
ヤツラは何の前触れもなく、突然草むらから飛び出してきた。
美濃では坂を一気に駆け下りて逃げ切ったが、加茂では平地のため速度が出ず、抜きつ抜かれつ長い間追撃された。
「ワン! ワン! ハアハア! ワン! ワン! ワンッ!」
犬がペダルをこぐ足に飛びついてかもうとするため、時々蹴りを入れながらの決死の逃走であった。
たかが犬三匹でも生きた心地がしなかったものである。
ブス八人に追い回された伊弉諾尊(いざなぎのみこと。伊奘諾尊・伊邪那岐命)の恐怖は、いかばかりであったであろう。
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大正時代の鬼退治漫画『鬼滅の刃(吾峠呼世晴作)』が大人気である。
単行本は完結したが(「ロス味」参照)、アニメ映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編(外崎春雄監督)』が空前の大盛況だという。
ニューヨーク・タイムズ十月二十日付では、
「十月十六日から十八日までの三日間で記録した約四十六億円という興行収入は、同期間の日本を除く全世界の映画興行収入を超えている」
とまで報じた。
私も「観てみてー!」とは思うが、観ることはないであろう。
人気作品はハマると危険なので、半沢直樹(「漏れ味」参照)やアナ雪(「穴雪味」参照)などが流行った時のように観ないように心がけている。
はい、というわけで今回は日本最古の鬼退治話を紹介します。
「ああ、わかった。桃太郎の話だね?」
いえいえ、桃太郎(彦五十狭芹彦命=大吉備津彦命)よりもっと昔の話です。
「黄泉(よみ)の国」から逃げ帰る伊弉諾尊(いざなぎのみこと。伊奘諾尊・伊耶那岐命。「神々系図」参照)が、迫りくる鬼たちに桃を投げつけて撃退した『古事記』や『日本書紀』の逸話を、非現実的な部分を改作した物語をお届けします。
お断りしておきますが、日本神話から下ネタは排除できません。
遺憾ながら、『記紀』に書いてあることは、私も書くしかないのです。
糞尿譚(ふんにょうたん)や残虐話が苦手な方は、あらかじめ御遠慮ください。
[2020年10月末日執筆]
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