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  〜 柴田勝家猛将伝説!「甕破り(瓶割り)柴田」!!

ホーム>バックナンバー2023>令和五年4月号(通算258号)鼓舞味 WBC世界一奪還&岸田首相ウクライナ訪問

WBC世界一&ウクライナ訪問
1.敵軍来襲
2.城内偵察
3.決死突撃
4.味方来援

 日本は王座を奪還した。
 令和五年(2023)三月二十二日
(現地時間二十一日)、侍ジャパン(栗山英樹監督)はローンデポ・パーク(LoanDepot Park。アメリカ・マイアミ州)で開催された第五回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝戦で、三対二とアメリカを降して十四年ぶり三度目の世界一に返り咲いた。
 大谷翔平
(おおたにしょうへい)投手が最後で最強の打者マイク・トラウト(Mike Trout)を「エグいスライダー(いわゆるスイーパー)」で打ち取った後、グラブを脱ぎ捨て、帽子を脱ぎ捨て、全部脱ぎ捨てそうな勢いだったため、慌ててみんなで「着替え二着」を持って止めに駆けつける光景は、目撃していた誰もが一生忘れないであろう。

 アメリカ戦直前、大谷はロッカールームでみんなを鼓舞した。
僕からは一個だけ。あこがれるのをやめましょう! ファーストにゴールドシュミット
(Goldschmidt)がいたり、センターにマイク・トラウトがいるし。外野にはムーキー・ベッツ(Mookie Betts)がいたりとか。野球やっていれば誰しも聞いたことある選手がいると思いますけど、今日一日だけはあこがれてしまったら超えられない。今日一日だけ、あこがれをやめて勝つことだけを考えましょう! さあ、行こう!」

 大谷は事あるごとにナインを鼓舞してきた。
 中でも準決勝メキシコ戦で九回ウラまで四対五と追い詰められた場面に、二塁打を放って反撃の狼煙
(のろし)を上げた際の仁王立ちは圧巻であった。
(あきらめるな! みんなも来いよっ!)
 私が仏師であれば、あの姿を写した不動明王像を彫り上げて、どこぞの寺院にでも奉納するところである。
 この後、吉田正尚
(よしだまさたか)選手が四球で続き、村上宗隆(むらかみむねたか)選手が逆転サヨナラ適時打を放ったことは周知であろう。

 この大会の侍ジャパンは本塁打も多かった。
 ロシアやウクライナなども、悲しみや憎しみばかりを増やす弾ではなく、楽しさや嬉しさを増やす球を飛ばしまくって欲しいものである。

 そうそう。白熱しまくっていた準決勝の最中に、野球好きのはずの岸田文雄(きしだふみお)首相が何を血迷ったのか突然ウクライナのゼレンスキー大統領を訪問した。
 事前にロシアのプーチン大統領にお知らせしているので、「電撃訪問」とはいえまい。
ロシアに勝ってくださいよ。大丈夫。これがあれば必ず勝てます」
 岸田首相がゼレンスキー大統領にお土産として宮島
(みやじま。広島県廿日市市)で作った「しゃもじ」を渡して鼓舞したという。
「しゃもじには『敵を召し(飯)取る』っていう意味があるんですよ〜」
???
 ゼレンスキー大統領が日本語のダジャレを理解したとは思えない。
 これでは、「鼓舞」というより「瘤
(こぶ)」であろう。

 はい、というわけで今月は「鼓舞味」です。
 戦国武将・柴田勝家の伝説「甕破り柴田
(かめわりしばた。瓶割り柴田。壺割り柴田)柴田」を紹介します。
 あ、今年のNHKの大河ドラマ『どうする家康
(古沢良太作)』と時代がかぶっていますが、まさか織田信長の筆頭家臣の逸話までは盛り込まないでしょう。
 この作品の評価には賛否両論ありますが、個人的には解釈や切り口がおもしろいので、毎回楽しく拝見しております。
 それでは、どぞっ!

[2023年3月末日執筆]
ゆかりの地の地図
参考文献はコチラ

「甕破り柴田」登場人物

【柴田勝家】しばたかついえ。織田信長の重臣。近江長光寺城主。

【佐久間信盛】
さくまのぶもり。織田信長の重臣。近江永原城主。

【吉田次兵衛】よしだじへえ。柴田勝家の家来。

【織田信長】おだのぶなが。柴田勝家・佐久間信盛らの主君。美濃岐阜城主。美濃・尾張など領主。

【柴田勢の人々】

【六角軍の人々】
【なじみの領民】
【柴田勝家の小姓】

【杉谷善住坊】すぎたにぜんじゅぼう。スナイパー。織田信長への刺客。
【平井甚介】ひらいじんすけ。六角承禎の家来。和睦の使者。

【三雲定持】
みくもさだもち。六角承禎の重臣。近江三雲城主。
【六角義治】ろっかくよしはる。六角承禎の子。近江石部城主。

【六角承禎(義賢)】ろっかくじょうてい・しょうてい(よしかた)。元南近江領主。

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