★ こんなのあり!? 悩むならクジで選ぼう新将軍!
 〜 鎌倉公方・足利持氏の怒りの挙兵「永享の乱」!!

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クジと談合
1.クジ将軍 〜 足利義教登場
2.京鎌冷戦 〜 足利持氏憤々
3.関東分裂 〜 上杉憲実退去
4.両軍激突 〜 激闘永享の乱
5.鎌倉無情 〜 鎌倉公方最期

 毎年十二月になると「年末ジャンボ宝くじ」の話題が出る。
「今年は当たるかなっ」
 なーんて何枚か購入してワクワクしているうちに年末になり、
「やっぱり買わなきゃよかった」
 てな繰り返しになるのである。

 何億何千万といった大金は、一般人にとっては夢のまた夢のお話である。
 ところが世の中には、何億何千万といった仕事をズルして自分のところに回してもらおうとする不埒
(ふらち)なヤカラがいるのである。
 お分かりであろう。
 いわゆる「談合」をたしなむ人々である。

 最近、地方自治体の談合発覚が相次いでいる。
 福島県和歌山県宮崎県では、それぞれ佐藤栄佐久
(さとうえいさく)知事と木村良樹(きむらよしき)知事と安藤忠恕(あんどうただひろ)知事が談合に関与して逮捕され、福井県名古屋市奈良市北海道深川市などでも続々とボロが出てきている。
 中でも奈良市では、テレビの前で公然と談合が行われていた。
「はよクジ作れや!」
 あろうことか、落札業者をクジで決めていたのである。
 本来クジとは、神の意をうかがうために用いられた神聖なものである。
 こういった悪いことに利用された神もいい迷惑であろう。

 ところが、日本の歴史を振り返ってみると、もっと信じられないことにクジが用いられたことがある。
「よし、次の将軍はクジで決めよう!」
 あろうことか、一国の宰相をクジで決めてしまった時代もあったのである。
「そんなバカなー!」
 当然、反発する者も現れた。
 長年の鬱憤
(うっぷん)を一気に爆発し、結局自滅してしまった哀れな武将が鎌倉にいた。
 今回は鎌倉公方足利持氏が起こした関東の大乱「永享の乱」を御紹介したい。 

[2006年11月末日執筆]
[2006年12月9日加筆]
参考文献はコチラ

「永享の乱」登場人物

【足利持氏】あしかがもちうじ。鎌倉公方(鎌倉殿)。関東の王者。参照

【上杉憲実】うえすぎのりざね。関東管領。持氏の側近。参照

【長尾忠政】ながおただまさ。憲実の重臣。

【上杉憲直】うえすぎのりなお。持氏の配下。
【一色直兼】いっしきなおかね。持氏の配下。

【簗田満助】やなだみつすけ。持氏の側近。
【木戸伊豆守】きどいずのかみ。持氏の配下。

【足利義久】あしかがよしひさ。持氏の長男。賢王丸。
【足利満直】あしかがみつなお。持氏の叔父。稲村(または篠川)御所。

【三浦時高】みうらときたか。相模守護。持氏の配下。
【千葉胤直】ちばたねなお。下総上総守護。持氏の配下。

【鎌倉方の人々】
【幕府方の人々】

【畠山満家】はたけやまみついえ。管領。河内等守護。義持・義教の側近。
【山名時煕】やまなときひろ。宿老。但馬等守護。義持・義教の側近。
【三宝院満済】さんぽういんまんさい。准后。大僧正。義持・義教の側近。

【細川持之】ほそかわもちゆき。管領。義教の側近。
【山名持豊(宗全)】やまなもちとよ(そうぜん)。但馬等守護。義教の側近。参照
【赤松満祐】あかまつみつすけ。侍所頭人(所司)。義教の側近。参照

【足利義持】あしかがよしもち。大御所。室町幕府4代将軍。義満の子。参照

【足利義教】あしかがよしのり。室町幕府6代将軍。義持の弟。持氏の仇敵。参照

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