★ 妨害! 恐喝! 暴行! 殺人! そこまでやっても勝てなーい! 〜 古今未曽有の流血選挙戦・明治二十五年選挙干渉事件!!! |
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平成十五年(2003)十月二十八日、第四十三回衆議院議員総選挙が公示され、十一月九日の投票日に向け、選挙戦が開始された。
今回の注目は、自民党vs民主党である。
自民党は、安倍晋三(あべしんぞう。「安倍味」参照)幹事長人気に乗じて圧勝することができるのか?
それとも、自由党と合体し、いち早くマニフェストを掲げた民主党が、まさかの政権交代を成し遂げることができるのか?
すべては投票箱を開けてのお楽しみである。
* * *
今回は「明治二十五年選挙干渉事件」を採り上げたい。
第一次松方正義内閣を崩壊させた「品川弥二郎(しながわやじろう)の選挙大干渉」である。
「民党候補者を一人も議場に戻すな」
元老・山県有朋の内命を受けた内相(内務省長官)・品川弥二郎が全国の知事・警部長(今の警察本部長)に号令、思い付く限りの手段を尽くして吏党候補者を応援、民党候補者をつぶしにかかったのである。
この事件で、全国で二十五人が死亡、三百八十八人が負傷するという未曽有の大流血選挙戦となった。
たかが選挙でなぜこのような凄惨(せいさん)な殺戮(さつりく)が行われたのか?
なぜ山県や品川は、これほどまでに民党を嫌ったのか?
それでもなぜ、民党候補者たちは戦わなければならなかったのか?
すべては読んでのお楽しみである。
[2003年10月末日執筆]
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参考文献はコチラ
【山県有朋】やまがたありとも。首相。元老。陸軍閥の巨人。
【品川弥二郎】しながわやじろう。内相。山県有朋の側近。
【伊藤博文】いとうひろぶみ。貴族院議長。元老。
【松方正義】まつかたまさよし。首相・蔵相。
【樺山資紀】かばやますけのり。海相。蛮勇演説をぶちまかす。
【徒党の連中】
【好男子じゃない講談師】
【民党の人々】
【とぼける警察官】
【善良な選挙民】
【暴漢たち】
【勇敢な選挙民】
【選挙管理委員】
【大江 卓】おおえたく。衆院予算委員長。立憲自由党土佐派。
【中江兆民】なかえちょうみん。立憲自由党の実力者。
【松田正久】まつだまさひさ。衆院予算委員長。
【 星 亨 】ほしとおる。立憲自由党の実力者。自由党を再建。