★ 戦々恐々!大名手玉!抵抗勢力各個撃破! 〜 足利義満vs六分一殿!「明徳の乱」(前編)!! |
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交錯する国境は紛争の元である。
「尖閣諸島に領土問題は存在しません!」
「何をー!うちのもんだー!」
「北方領土はわが国固有の領土です!」
「違うー!前の大戦で獲得したんだー!」
互いに言い争ったとしても、普通はドンパチしないものである。
が、先月(平成二十二年十一月)の韓国と北朝鮮は違った。
「領海内で軍事演習でもしよっ」
「ちょっと待った!そこはうちの領海内だ!」
「何だと!北方限界線(NLL)の南側なんだから、うちの領海に決まっているじゃないか!」
「うちはそんなもん認めてませんー」
「構うもんか。よし、やろ!」
「我が国の領海内で演習することは、我が国への攻撃とみなす!」
バン!バン!
どっかーん!
十一月二十三日、朝鮮人民軍は韓国の延坪島(ヨンピョンド。京畿道)を砲撃、韓国軍も応戦して砲撃戦になった。
北朝鮮の暴挙は決して許されることではない。
しかし、敵前でこれ見よがしに軍事演習をした韓国も韓国である。
敵前での軍事演習は昭和十二年(1937)の盧溝橋事件ほか戦前の日本軍も何度かやっていたことであるが、その結果、何が起こったかは周知の事実であろう。
戦争は先に手を出したほうが悪とされる。
本当は戦争自体が悪なのであるが、なぜか攻められた側に正義が舞い降り、勝利をも引き寄せることが多い。
そのため、どこの国でも自国の攻撃を正当化する。
「向こうから攻めてきたから、やむなく応戦した。正当防衛だ」
と。
中には「先手必悪の法則」を利用するヤツもいる。
正義を得るために、わざと敵が暴発するように仕向けるのである。
方法は多くあるが、大きく二つに分類されるであろう。
一、敵を怒らせること。
二、敵を追い詰めること。
敵前軍事演習は一に分類される。
また、二には経済制裁などがある。
他にもそれぞれ多くの方法があるが、悪用するヤツがいるかもしれないので語らないでおく。
これまで弊サイトでも数多くの戦いを紹介してきたが(「戦記」参照)、この二つの他の原因で起こったものは皆無ではあるまいか?
そして北朝鮮もまた、この二つに引っかかったわけである。
では、いったい誰が北朝鮮を引っかけたのであろうか?
日本が知らないはずがないであろう!
かつて日本は同じようにハメられているのである!(「制裁味」参照)
第二次世界大戦で枢軸国は連合国に敗れ去った。
連合国の末裔(まつえい)は、声高らかにほざくであろう。
「大戦は正義と悪の戦いであった」
と。
しかし実際は「偽善と悪の戦い」であった!
そうでなければ、世界は今のように物騒極まりなくなってはいない!
戦後に起こった大小戦争やテロ事件は、すべて連合国がまいた種から生じたものではないかっ!
北朝鮮は本気であろう。
制裁によって貧しくなればなるほど、その本気度は増していくであろう。
韓国が金持ちになればなるほど、ねたましくなってくるであろう。
戦争は誰でもしたくはないであろう。
しかし、滅亡するくらいであれば、滅亡させてやりたいと思うのは、人間の極限心理ではあるまいか?
戦争になったとしても、戦うのは北朝鮮と韓国である。
韓国が負けそうになれば、日本を加勢させればすむことである。
「日本は不戦国家ですから〜」
言い訳するようであれば、改憲させてしまえばすむことである。
アメリカの腹は痛むことなく、ただ懐だけが肥えていくのである。
アメリカはこういった「火遊び」ができるのは今しかないことを分かっている。これ以上中国が大きくなってしまったら、やろうと思ってもできないのだ。
「北朝鮮はすでに核を持っている」
「放っておけば、アメリカ本土にも核ミサイルが飛ばせるようになる」
「こんな国がテロリストと結んだら、アメリカは骨の髄までしゃぶられてしまう」
「よし!危険な芽は小さいうちに摘み取っておこう!」
「やられてからでは遅すぎる!」
「戦争は遠くでやってもうけるもの!」
「北朝鮮に先に手を出させることができれば、正義が韓国の下に舞い降り、勝利をも呼び込むことができるのだっ!」
日本は再び「かませ犬」にされるであろう。
たとえ朝鮮を平定し、中国を倒し、ロシアも倒せたとしても、その後には太りまくった「興行主」が待ち構えているのである。
日本は大局を見るべきである。
今の日本は幕末と同じなのである。
幕末と同じということは、その後の展開も同じようになる可能性があるということである。
日本は北東アジアだけではなく、今、欧米で何が起こっているかを注視すべきである。
そして再び「チェスの駒」にされないように注意すべきであろうっ!
はい。というわけで今月と来月は南北朝時代末期の大戦争「明徳の乱」をお届けします。
今月は前編で、乱に至るまでの経緯をお届けします。
室町時代最強の権力者・足利義満が、いかに敵を怒らせ、切り崩し、追い詰め、そして、敵のほうから手を出させたかを、とくと御覧あれ。
[2010年11月末日執筆]
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