★ 忍坂大中姫、こうしてダンナは自由自在!
 〜 とろい夫を無理やり権力者にする方法!!

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地震と台風
1.変なおじさん
2.とろいのダンナ
3.お金持ち美女なんかに負けない
4.大王にしちゃえ!
5.大后さまのおしおき
6.クカタチってなんじゃいな?
7.本当に怖い大后さま

 平成十九年(2007)七月、巨大台風(台風四号)と巨大地震(新潟県中越沖地震)日本を襲撃した。
 亡くなられた方々にはお悔やみ申し上げるが、台風や地震に予想外とか想定外とかいう言葉はない。
 これらと暮らすことは日本人の宿命である。運命共同体なのである。

 風に飛ばされたら、戻ってこればいいだけである。
 地震で倒されたら、立ち上がればいいだけである。
 家が壊れたら、建て直せばいいだけである。
 カネがなければ、自分で建てればいいだけである。
 どうしても建て直せなければ、心に豪邸を建てればいいだけである。
 失ったものは、取り戻せばいいだけである。
 取り戻せないものは、再び作ればいいだけである。
 命を失ってしまったら、生き残った者が遺志を受け継げばいいだけのことである。

 太古の昔から、日本人、いや、人類はそうやって生きてきた。
 どんなに飛ばされても、どんなに倒されても、そのたびに復活し、前以上にパワーアップし続けてきたのである。
 悲観することはない。
 恐怖することもない。
 その先にあるのは、これまで見たことのない、輝かしき未来だけであろう!

*               *               *

 と、いうわけで今回はとろい夫を無理やり権力者にし、地震を利用して政敵にギャフンと言わせた古墳時代の大后(皇后)・忍坂大中姫(おしさかおおなかつひめ)のお話をお贈りしたい。
 これを読んでくだされば、本当に怖いものが何であるか、お分かりのことであろう。

[2007年7月末日執筆]
参考文献はコチラ

「忍坂大中姫」登場人物

【忍坂大中姫】おしさかおおなかつひめ。允恭天皇の大后。応神天皇の娘or孫。

【允恭天皇】いんぎょうてんのう。伝十九代大王。忍坂大中姫の夫。

【草香幡梭皇女】くさかのはたひおうじょ。忍坂大中姫の姉。

【履中天皇】りちゅうてんのう。伝十七代大王。允恭天皇の兄。
【反正天皇】はんぜいてんのう。伝十八代大王。允恭天皇の兄。
【住吉仲皇子】すみのえのなかつおうじ。允恭天皇の兄。

【木梨軽皇子】きなしのかるのおうじ。忍坂大中姫の子。後の太子。

【尾張吾襲】おわりのあそ。走り屋。允恭天皇・忍坂大中姫の配下。

【群臣たち】
【葛城玉田の妻】
【釆女】

【身分を偽る人々】

【闘鶏国造】つげのくにのみやつこ。国造。変なおじさん。

【葛城黒媛】かずらきのくろひめ。履中天皇の妃。玉田の娘。

【葛城玉田】かずらきのたまだ。黒媛の父。大和朝廷の重鎮。

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