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 〜 日吉大社神輿動座の初例! 嘉保の強訴!!

ホーム>バックナンバー2022>令和四年9月号(通算251号)白河味 白河の関

白河の関
1.黄金の犬
2.おさな妻
3.動 天
4.夜霧の訪問者
5.歳 月
三関
奈良時代 … 伊勢国鈴鹿(すずか)関・美濃国不破(ふわ)関・越前国愛発(あらち)関
平安時代 … 鈴鹿関・不破関・近江逢坂(おうさか)関
奥州(奥羽)… 常陸国勿来(なこそ)関・陸奥国白河(しらかわ)関・出羽国念珠(ねず)関

 白河関(しらかわのせき。福島県白河市)は奥州三関(奥羽三関)の一つである。
 奈良時代に蝦夷の南下を防ぐために設置されたとされるが、源頼朝
(「不倫味」など参照)による奥州征伐(奥州合戦)の頃には機能は停止しており、どこにあったさえもわからなくなっていたが、江戸時代に陸奥白河藩主・松平定信(「金品味」参照)が特定し、寛政十二年(1800)に古関跡碑を建立した。

 令和四年(2022)八月二十二日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で行われた第百四回全国高校野球選手権大会決勝戦で、仙台育英(せんだいいくえい。宮城県)が下関国際(しものせきこくさい山口県)を八対一で破って初優勝した。
 東北勢の決勝進出は春の選抜大会を含めて十三度目になるが、全国制覇は史上初である。
 そのため、東北勢がなかなか優勝できなかった理由が、
「白河の関がせき止めているため」
 と、されてきた。
 八つ当たりされてきた白河関跡も今回の優勝で大盛りあがりのようで、近所にある白河神社もにぎわっているという。

 というわけで今回は「白河味」と称し、白河上皇(のち白河法皇)院政時代に起こった「嘉保の強訴(かほうのごうそ)」をお届けします。
 知ってる人は知っている、神輿動座
(しんよどうざ)の初例となった事件です。
 それでは、どぞっ!

[2022年8月末日執筆]
ゆかりの地の地図
参考文献はコチラ

「嘉保の強訴」登場人物

【白河上皇(白河法皇)】しらかわじょうこう(ほうおう)。伝72代天皇。院政初代。後三条天皇の子。堀河天皇・郁芳門院らの父。

【郁芳門院(テイ子内親王)】いくほうもんいん。中宮(皇后)。白河上皇の娘。堀河天皇の姉。堀河天皇の准母。

【堀河天皇】ほりかわてんのう。伝73代天皇。白河上皇の子。郁芳門院の弟。

【藤原師通】
ふじわらのもろみち。関白。堀河天皇の最側近。藤原師実の子。藤原頼通の孫。

【世間の人々】
【伊勢神宮造宮の役夫工使】
【山法師ども】

【友 実】
ゆうじつ。日吉社禰宜。

【源 国房】
みなもとのくにふさ。源義綱の配下。源頼国の子。源頼光の孫。

【源 頼治】
みなもとのよりはる。中務丞。源頼俊の子。源頼房の孫。源頼親の曽孫。

【源 義綱】
みなもとのよしつな。美濃守。源頼義の子。源義家の弟。

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