★ ゼニこそ生きがい!自分の金は自分の金!国家の金も自分の金! 〜天下の総奉行・大久保長安のカネまみれ人生!! |
||||||||||||||
ホーム>バックナンバー2004>裏金
|
裏金――。
最近よく聞く言葉である。
「北海道警で組織的な裏金作りが行われていたそうだ」
「沖縄サミットのときに外務省でもあったそうだ」
「佐藤観樹(さとうかんじゅ)元自治相が秘書の給与を裏金にしていたそうだ」
などなど。
では「裏金」とは何なのか?
『広辞苑』にはこうある。
取引などを有利に取り運ぶため、表向きとは別に相手につかませる金銭。
ただ、ニュースに登場する「裏金」は、それを捻出するための資金、つまり「プール金」も合わせて呼んでいるようだ。
「プール金」とは、いわゆるヘソクリである。
「必要なときのためにゼニを貯めておこう」
という心がけは決して悪いことではないが、
「でも、自分のゼニはないから、官のゼニをかすめとって貯めておこう」
となると、悪いことである。
「なにせ官のゼニは無尽蔵だからな。へっへっへ!」
そういった不届きな官吏は、いつの時代にもいるものである。
江戸時代にも、いた。
カネに恐ろしいほど執着し、裏金作りに没頭、最後は一族皆殺しにされた有名な官僚がいた。
今回は徳川家康の代官頭、天下の総奉行・大久保長安(おおくぼながやす・ちょうあん)の仰天財テクちょろまかし人生をお届けしたい。
[2004年3月末日執筆]
参考文献はコチラ
【大久保長安】おおくぼながやす。代官頭。信玄・勝頼・家康の家来。
【土屋信之丞】つちやしんのじょう。長安の兄。直村の養子。
【武田信玄】たけだしんげん。甲斐躑躅ヶ崎館主。長安・信之丞の主人。
【徳川家康】とくがわいえやす。江戸幕府初代将軍。武蔵江戸城主。
【豊臣秀吉】とよとみひでよし。関白・太政大臣。摂津大坂城主。
【土屋直村】つちやなおむら。信玄の家来。長安・信之丞の庇護者。
【安原伝兵衛】やすはらでんべえ。山師。長安の家来。
【大久保忠隣】おおくぼただちか。相模小田原城主。長安の庇護者。
【本多正信】ほんだまさのぶ。相模玉縄城主。徳川官界のボス。