★ しまった! なんてこった! と、後悔してからでは遅いのだっ! 〜飛鳥時代の悲劇・有間皇子の変!! |
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はやっている。
日本全国津々浦々、ウソのオンパレードである。
代議士や知事ら政治家のウソ――。
このごろ影の薄くなった外務省のウソ――。
企業による食品偽装表示――。
ウソをついて資金をかき集める怪しげな実業家――。
脱税が発覚して地に墜(お)ちる人々――、などなど。
探そうと探さまいと、そこら中にウソは転がっりまくっている。
人々はウソ慣れしている。疑り深くなっている。
「国産黒ブタ? ウソつけ。ホントはシロだろう? 外国産だろう?」
「お、政治家がウソつき政治家についてコメントしている。当人はどうなんだ?」
「株価が上がり始めた。危ない危ない。手を出すと痛い目にあうぞ」
なんでもとりあえず疑ってみる人が増えている。
四月一日はエープリルフールだが、せっかくのエープリルフールなのだが、どんなに巧妙なウソをついたところで、はなから「ウソだろう」と疑われてしまうであろう。つまらん世の中になった。
「人がどうであれ、せめて自分だけはまっとうに生きてやるんだ」
と、人に話したところで、これも、
「ウソつけ」
と、笑われてしまうのがオチである。
今回は飛鳥時代の政変「有間皇子の変」を採り上げるが、決してこれは遠い昔の話ではない。政治家の方、サラリーマンの方、自営業の方、主婦の方、隠居の方、その他大人、お子様――。こういった似たような「勧誘」は、現代人のだれもが遭遇する危険性がある。
きっかけは突然である。自然である。後から考えると不自然なのだが、そのときは気づくことはない。
「自分だけはだまされないよ」
なーんて自信を持って油断してはいけない。詐欺師(さぎし)や悪徳勧誘員はプロである。彼らと対決しては負けだ。常に相手は自分以上の作戦を練っているんだと言い聞かせ、できるだけ早く回避するのが上策であろう。
話を聞いてはいけない。まして、乗り込んだりしてはいけない。引きずり込まれたら最後、あなたにも「有間皇子の変」のような悲劇が待っているかもしれない……。
[2002年3月末日執筆]
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参考文献はコチラ
【有間皇子】ありまのおうじ・ありまのみこ。孝徳天皇の皇子。中大兄皇子のいとこ。
【孝徳天皇】こうとくてんのう。伝36代天皇。皇極天皇の弟。有間皇子の父。
【斉明天皇(皇極天皇)】さいめいてんのう(こうぎょくてんのう)。伝35・37代天皇。
【新田部米麻呂】にいたべのよねまろ。有間皇子の舎人(従者)
【塩屋小戈】しおやのこのしろ。孝徳天皇・有間皇子の従者。
【坂井部薬】さかいべのくすり。蘇我赤兄の協力者。
【物部朴井鮪】もののべのえのいのしび。蘇我赤兄の従者。
【兵士たち】
【蘇我赤兄】そがのあかえ。都の留守官。蘇我石川麻呂の弟。
【中大兄皇子(天智天皇)】なかのおおえのおうじ。皇太子。皇極天皇の皇子。