140.外国味 基礎用語集

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アメリカ(America)≧アメリカ合衆国(United States of America)=米国(べいこく)
 北アメリカ大陸にある国。1492コロンブスが漂着し、十六世紀初めにスペインが、1607年からイギリスが入植、1776イギリスから独立宣言し、1783パリ条約で独立を承認、徐々に西へ領土を広げ、十九世紀半ばに太平洋側に到達、二度の世界大戦と冷戦を経て、世界一の工業国・農業国・軍事大国に成長した。首都はワシントン。

安政の五か国条約=安政仮条約(あんせいのかりじょうやく)
 1858日本が欧米五か国(米・蘭・露・英・仏)に強制的に結ばされた修好通商条約。箱館(はこだて。後の函館)・兵庫・神奈川・長崎・新潟開港などを定めた。不平等条約で、日本には関税自主権がなく、五か国に領事裁判権や片務的最恵国待遇を認めた。

イギリス(Inglez)=英国(えいこく)=グレート・ブリテン及び北アイルランド連合王国
 ヨーロッパにある国。紀元前七世紀頃にケルト人が先住民を駆逐し、五世紀頃からアングロサクソン人がイングランドを制圧、グレートブリテン島ほかを領有し、1588スペインの無敵艦隊を撃破、1600東インド会社を設立し、世界へ植民地を拡大、十八世紀にいち早く産業革命を成し、十九世紀には大英帝国として全盛期を誇った。現在の首都はロンドン。

売込商(うりこみしょう)=売込人(うりこみにん)
 日本商品を外国商社に売り込んだ貿易商人。開国後に生糸や茶などを売り込んで巨大資本に成長し、輸出利権を独占したが、第一次大戦後は商社に取って代わられて衰退した。代表的な者は横浜の原善三郎。

居留地(きょりゅうち)
 外国人の居住や営業が認められた地。日本では1858日米通商条約締結後に長崎と横浜に設置された。居留地に住む外国人を居留民といい、ここでの貿易を居留地貿易といった。

金銀比価問題(きんぎんひかもんだい)
 幕末〜明治時代に金銀比価の相違(日本は金一対銀五、外国は金一対銀十五)によって大量に外国へ金が流出し、洋銀が大量に流入したため、日本経済が混乱した問題。1860江戸幕府は品質を落とした万延小判に改鋳して金の流出を防ごうとしたが、貨幣価値が下がり、物価高騰を招いた。
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小判(こばん)
 江戸時代の金貨の一。楕円形で表裏に極印がある。一枚一両で、後藤庄三郎の小判座で鋳造した。慶長小判・元禄小判・宝永小判・正徳小判・享保小判・元文小判・文政小判・天保小判・安政小判・万延小判の十種類。

清(しん)
 (1616-1912) 近世〜近代の中国の王朝。1616太祖ヌルハチが女真族を統一して後金(ごきん)を興し、二代太宗ホンタイジが国号を清と改称、三代世祖順治帝が北京を攻略して首都となし、中国を統一したが、1840アヘン戦争を機に諸外国に侵食され、1894-1895日清戦争で日本に敗北、1911辛亥(しんがい)革命が起こり、1912宣統帝溥儀(ふぎ)の退位によって滅びた。

人力車(じんりきしゃ)
 
人力で引く二輪車。1869和泉要助(いずみようすけ)ら三人が馬車をヒントに考案(アメリカ人宣教師ゴーブル考案説もある)。1870官許。明治・大正時代が全盛期。電車・タクシー・バスなどの登場によって衰退。
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日米修好通商条約(にちべいしゅうこうつうしょうじょうやく)
 1858江戸湾の米艦上で江戸幕府全権の井上清直(いのうえきよなお)と岩瀬忠震(いわせただなり)がハリスが駐日米総領事・ハリスと調印した条約。全十四条。付属貿易章程七則。米公使の江戸駐在、居中調停、箱館(函館)・神奈川(後に横浜に変更)・長崎・新潟・兵庫(神戸)の開港と江戸・大坂の開市、アヘン禁輸と協定関税、内外貨幣の同種同量の適用、アメリカ人の宗教の自由、犯罪人引き渡し規程、幕府の武器輸入と海陸軍人・技師の雇用の義務化などが定められた不平等条約。1860ワシントンで批准書が交換された。

日本(にほん・にっぽん・やまと)≧日本国(にっぽんこく・にほんこく)
 東アジアにある国。古くは倭(やまと)と呼ばれたが、天武天皇の頃(七世紀後半)に改め、八世紀からは国際的にも使用するようになった。1889大日本帝国憲法制定により「大日本帝国」になるが、1946日本国憲法公布により「日本国」となった。現在の首都は東京。

横浜(よこはま)
 現在の神奈川県横浜市。県庁所在地・政令指定都市。近世までは漁村。1858日米修好通商条約ほか安政の五か国条約により1859開港。生糸の輸出など幕末貿易の八割を占め、維新後も文明開化の窓口として繁栄、日本一の国際貿易都市・日本第二の大都市に発展し、京浜工業地帯の中核となった。
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