3.北条基時死す! | ||||||||||||||
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また、元執権(十三代)北条基時様も化粧坂で戦っていましたが、坂を破られて自邸の普恩寺へ戻ってきました。
残った郎党は二十騎余りだったといいます。
そんな時に御子息の訃報(ふほう)がもたらされました。
「六波羅探題の北条仲時(なかとき)様が近江の番場(ばんば。滋賀県米原市)で自害なさいました」
基時様は大泣きでした。
即、絶叫して自刃しました。
「かわいそうに!鎌倉まで帰ってきたかったろうに!待ってろよ、わしもすぐ逝(い)くからな!うおー!」
ガシ!
ドーミャク、ブシャー!
基時様は御堂の柱に血で辞世の句を書きつけました。
待てしばし死出の山辺の旅の道同じく越えて憂き世語らん
基時様の享年も不明です。