★ 一騎当千!獅子奮迅!山名の猛者が散りまくる! 〜 足利義満vs六分一殿!「明徳の乱」(中編)!! |
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新年明けましておめでとうございます。
昨年は周辺諸国がトラのようにキバをむき出した年でしたが、今年はウサギのようにおとなしくなることを願います。
そういう日本も、近年「野獣」に戻り始めているような気がしてなりません。
防衛庁の防衛省への昇格、自衛隊海外派遣の日常化、非核三原則の形骸化、武器輸出三原則の緩和への動き、基盤的防衛力から動的防衛力への転換などです。
仕方ないことといってしまえばそれまででしょう。
周辺諸国が軍拡を進めているのに、日本だけが何もしないわけにはいきません。
だからといって、改憲はすべきでしょうか?
特に日本国憲法第九条は改正すべきでしょうか?
孫子(そんし)いわく、
「戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり」
なんです。
不戦というものは、世界を味方につける「最善の武器」であり、世界を納得させる「無敵の建前」であり、できることならどこの国でも掲げたい「人類の理想」なのです。日本という国はそれを実践している「奇跡の国家」なのです。
それなのに、何ゆえ「最強の秘法」を、自ら奉還する必要があるのでしょうか?
各国にはそれぞれ建前があります。
アメリカは「世界の警察」を自称し、悪を討つためには戦争も辞さないという建前を持っています。
中国も「発展途上国」を自称し、環境問題など都合の悪いことは協力しなくてもいいという建前を持っています。
そうです!
各国は建前を武器にしているんです!
日本もそうです。憲法第九条を掲げ、不戦や非核を建前とし、平和国家であることを喧伝(けんでん)してきたからこそ世界に認められ、奇跡の経済大国に成長することができたのです!
しかし、自衛隊が海外へ「出兵」するようになってから、日本は世界から不審がられ、経済がおかしくなってしまったのでしょう。
改憲派の方は主張するでしょう。
「改憲は必要だ!今の憲法はアメリカから押し付けられた憲法だ!日本人による日本人のための自主憲法を作ろう!」
誠にごもっともな御意見です。
が、憲法というものは独立国が作るものでしょう。
日本は独立しているでしょうか?
日本の独立記念日はいつでしょうか?
「独立記念日はないが建国記念の日ならあるぞ」
それは違いますね。
日本の「建国記念の日」は戦前の紀元節、つまり、アメリカに占領される前からあるものです。アメリカに占領されて以降の独立記念日は存在しないわけです。
これがどういうことなのかお分かりですよね?
そうです!
日本はいまだアメリカから独立していないのです!
独立もしていないのに、何が改憲論争ですか!
それより何より独立することの方が先ではありませんか?
独立もせず、先に憲法だけ作れば、今度もまたアメリカの御都合どおりのものに仕上がってしまうことでしょう!
現在、日本の改憲を望んでいるのは、日本人よりもアメリカ人でしょう。
アメリカでは度重なる戦争で疲弊し、反戦運動が高まっています。
「これ以上アメリカ人を殺すな!」
だからといって戦争をやめることはできません。
テロとの戦いという無際限な戦いを始めてしまった以上、泥沼から抜け出すことはできないのです。
そこでアメリカは日本に目を付けました。
「そうだ!アメリカ人の代わりに日本人が戦えばいいんだ!」
「その通りだ。アメリカ人が死ぬくらいなら、日本人が死ね!」
「日本は改憲して戦争に参加しろ!」
「第二次朝鮮戦争はアメリカ軍の代わりに自衛隊が韓国軍に加勢しろよな!」
それでもアメリカは、直接日本に対して、
「改憲しろ!」
なんて命令はできません。
それをすれば日本が従属国であることを世界に公表することになりますし、そもそも日本を不戦国家にしたのはアメリカ自身なのですから。
そのためアメリカは、「忍者」に改憲運動を起こさせ、日本国民自ら改憲するように仕向けるしかないわけです。
日本はアメリカの「好意」を逆手に取るべきでしょう。
アメリカの「悪意」に引っかからないようにしながら。
親米派の方は怒るかもしれません。
「そんなこと言って!アメリカを怒らせたら守ってもらえないんだぞっ!それでもいいのか!?」
アメリカは怒るはずがありません。
アメリカが押し付けた不戦を順守している日本に対して、怒る理由がないのです。
アメリカから見ても、日本は不戦国家にしておいたほうがいいはずです。
近い将来、アメリカと中露の立場は逆転するでしょう。
そうなってしまった場合、日本を軍事国家にしておいては大変です。
「アメリカの先兵」であったはずが、いつの間にやら「中露の先兵」に変わってしまうかも知れないからです。
そうです!アメリカにとって日本は「諸刃の剣」なのです!
大丈夫です。アメリカが日本を見捨てることはありません。
アメリカは軍事の天才です。そのアメリカが極東における軍事の要衝である日本を手放すはずがないのです。
たとえ日米同盟が解消されたとしても、アメリカは日本を守らなければならない宿命なのです。
それを怠った場合、損をするのはアメリカ自身なのですから。
はい。というわけで今回は「明徳の乱」の中編です。
足利義満に挑発された山名氏清・満幸(みつゆき)らが、ついに兵を挙げて京へ攻め上ってきます。
「京の地形は攻めやすく守りがたし」
さて、義満はどう対処するのでしょうか?
[2010年12月末日執筆]
参考文献はコチラ