★ 手枷足枷!絶海孤島!助かる道は救出より脱出?
  〜 元弘の乱逆襲の転機!後醍醐天皇の隠岐脱出!!

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川崎中一殺害とIS
1.色仕掛け
2.偽装妊娠
3.隠岐脱出

 平成二十七年(2015)二月、多摩川(たまがわ)河川敷(川崎市川崎区)で隠岐諸島(おきしょとう。島根県)出身の中学一年男子生徒(上村遼太)が無残に殺され、十八歳と十七歳の少年三人が逮捕された。
 殺し方がむごかったため、
「IS
(いわゆる「イスラム国」)の影響では?」
 という意見があるが定かではない。

隠岐諸島(島根県)

 相変わらず本家ISの悪行は枚挙にいとまがない。
 二月に目立ったのは、数千年前の遺跡群や文化財の破壊、モスル市中央図書館
(イラク)のまるごと爆破などである。
 日本史上には、平重衡
(たいらのしげひら。「高齢味」参照)による東大寺焼き打ちや、織田信長による比叡山焼き打ち(「大雪味」参照)などがあるが、ここまで無茶苦茶な大規模破壊は、太平洋戦争時のアメリカによる本土空襲以外に聞いたことがない(「放火味」参照)
 対する有志連合も、
「破壊には破壊を」
 である。
 何が空爆であろうか?何が地上戦であろうか?
 世界最古の文明の地で、こいつらは何年も何十年もいったい何をさらしているのか!ケンカは他でやりやがれ!と、叫んでやりたい。
 それでも、
「じゃあ日本で」
 というのはお断りである。
 近い将来、冗談で済まなくなる可能性があるが――。

 一方、日本ではISが暴れているせいにして軍国一直線である。
「過激派組織に捕まった人質を自衛隊が救えるように法整備しなければ」
 そんな無茶なことまで言い始めた。
 相手は少数犯ではないのである。
 軍勢なのである。
 そんな中に突入するのは、戦争を仕掛けることになろう。
 ついこの間、集団的自衛権行使容認があったばかりだが、早くも専守防衛や文民統制も危うくなっている。
 この国の軍国化は間違いなく進んでいるのである。
 にもかかわらず、人道支援は続けるという。
 これでは自ら猛獣に食われに行くようなものであろう。

 人質にならないのが最善であるが、なってしまったら救出を待つのではなく、脱出を考えるべきであろう。
 外から救出するより、中からスキを突いて自力で脱出する方が成功しやすいはずである。
 たとえ失敗したとしても、自分の失敗は許せるが、他人の失敗は許せまい。
 近年国内て発生した監禁事件でも、警察が突入するより、人質自身が脱出する方が多いような気がする。

 そういえば、元弘の変隠岐に流された後醍醐天皇(「天皇家系図」参照)も自ら脱出している。
 手口についてはおなじみ『太平記』にあるため、今回は「隠岐つながり」ということで、この逸話を紹介したい。

[2015年2月末日執筆]
ゆかりの地の地図
参考文献はコチラ

「後醍醐天皇の隠岐脱出」登場人物

【後醍醐天皇】ごだいごてんのう。伝96代天皇。

【阿野廉子(三位局)】
あのれんし(さんみのつぼね)。後醍醐天皇の妃。

【千種忠顕】
ちぐさただあき。後醍醐天皇の近臣。

【 官 女 】
かんじょ。後醍醐天皇の世話係。

【富士名(佐々木)義綱】
ふじな(ささき)よしつな。後醍醐天皇の見張り役。富士名の地頭。

【下人たち】
【門番たち】
【農民】
【船頭たち】
【水手たち】
【親分の武士】
【子分たち】


【塩冶高貞】えんやたかさだ。出雲守護。

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