9.ルーズベルトを呪うのだ

ホーム>バックナンバー2019>平成三十一年三月号(通算209号)祈り味 ルーズベルトを裸にする9.ルーズベルトを呪うのだ

日本の祈りと韓国の祈り
1.ルーズベルトを裸にする
2.ルーズベルトはバカボン
3.ルーズベルトは怪しげ
4.ルーズベルトは二番煎じ
5.ルーズベルトは病み上がり
6.ルーズベルトはあおり運転
7.ルーズベルトは権力の鬼
8.ルーズベルトに勝つのだ
9.ルーズベルトを呪うのだ
10.おわりに

 アメリカ国民は決してルーズベルトを信奉してはいない。前大統領フーバーの開戦後の演説の一節にも、真珠湾撃滅以前においてはアメリカ民衆の七割五分は戦争に反対であったと率直にアメリカ国民の民意を表明している。すなわちルーズベルトは国民の福祉も世界の安寧も毛頭念頭になく、ただ生来の傲慢なるオランダ貴族的優越感をもって、アメリカ独裁よりさらに世界独裁の大妄想を実現せんと大わらわになっているのだ。
 数年前、ルーズベルトが「アメリカの国境はライン川にあり」と大見得を切った時、すでに彼の世界戦争挑発の野望は熟していたのだ。アメリカ国民は「三選は参戦」という心配をしながら、ルーズベルトのインフレ景気政策と大衆扇動策に乗せられて、彼を三選したのであった。ルーズベルトに裏切られたアメリカ大衆こそ、憐れな迷える子羊の群れである。もっともこの仔羊は仮面をかぶった狼であって、戦争を野獣的スポーツと思って、対日憎悪に燃え立っていることは憎むべきである。
 結局、アメリカは今やルーズベルトも、陸海軍人も一般民衆も各々別々の利害打算によって戦争を闘っているのだ。アメリカの大衆は決してルーズベルトのために身体を捧げたり、あるいはルーズベルトを中心に火の玉のごとき愛国の熱情に燃え上っているわけではない。ただ彼らは自分の生活を守るために、アメリカ的生活を保つために、日独伊枢軸を打破せねばならないと盲信して狂暴に戦っているのだ。
 ここに憎むべく、また憐れむべきアメリカの悲劇があるのだ。デモクラシーの防衛と称し、アメリカ的生活の擁護と唱えながら、戦争を挑発したアメリカ自身は、今や完全にデモクラシーを喪失して、ルーズベルトの専制独裁に屈従し、かえってアメリカ未曽有の生活混乱と窮乏に苦呻
(くしん)している。
 アメリカ国民よ! 今からでも遅くはない!! ルーズベルトを呪うのは。

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