3.青いイナズマ | ||||||||||||||
歴史チップス>バックナンバー2023>令和五年10月号(通算264号)衆道味 遮那王3.青いイナズマ
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和尚さんは毎晩のようにやって来た。
ぺろぺろちゅぱちゅぱらんらんらん。
そして私をなめ回すと、ぼたもちなどおやつを置いて去っていった。
私は気持ち悪かったが、おやつ欲しさに我慢し続けた。
昼間に出されるご飯だけでは足りなかったからだ。
「遮那王のご飯だけ少なくしといてな」
「へい」
どうも和尚さんは給仕係に指示しているようだった。
そんなある晩、私はなめられているうちに何やらむにゃむにゃした気持ちになってきて、突然雷に打たれたような衝撃を感じた。
「あっ、ちょっと待って! 便所〜」
びっちゃびちゃ!
「うおっ!」
私はその場で漏らしてしまったが、和尚さんはベッタベタの口で嬉しそうに言った。
「おめでとう! ようこそ極楽浄土へ」
「うえっ! きったねー!」
私が引くと、和尚さんはしみじみと語った。
「オトコの汁なんて全然汚くはない。本当に汚いのはオンナの汁じゃ。オンナの汁ほど汚くておぞましいものはない。だから君も絶対にオンナには近づいてはならんぞ」