6.募金詐欺?

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舛添都知事公私混同問題
1.見てるだけ〜
2.ごはんタダ
3.おかずタダ
4.自分は働かない
5.他人に働かせる
6.募金詐欺?
7.豪快に寄付
8.ケチvsケチ
9.売れない物を売る
10.売れない物を高く売る

 村に八幡さまの社があった。
 その鳥居が長年の風雨にさらされて、朽ちて倒れそうになっていた。
 そこで吉四六が率先して動いた。
「木の鳥居だから腐るんだ。金属製の鳥居に建て替えればいい。みんなで募金して建て替えよう!」
 と、村人たちに呼びかけたのである。
 村人たちは賛同した。
「吉四六さんもたまにはいいこと言うじゃないか」
「そういうことなら募金するぞ!」
「わしも!」
「うちも!」
「ボクも!」
 こうしてたくさんの募金が吉四六のところに届いた。
 吉四六がホクホクして言った。
「では、鳥居ができたらみなさんに知らせますので」

 しばらくして吉四六から、
「鳥居ができました! 見に来てください!」
 と、村人たちに知らせがあった。
「できたか!」
「金属製の鳥居ってどんな鳥居かしら?」
「楽しみ〜」
 村人たちは八幡さまの社にやって来た。
 境内をくまなく探したが、どこにも金属製の鳥居なんてなかった。
「おかしいな」
「どういうことだ?」
「まさか、ネコババ!?」
「大いにあり得るぜ!」
 怒った村人たちが吉四六の家に押しかけた。
「やい、吉四六!」
「金属製の鳥居なんてどこにもねえぞ!」
「鳥居を建ててないんなら、カネを返しやがれ!」
 吉四六は動じなかった。
「金属製の鳥居はちゃんと建てました。木の鳥居の隣に建てました。案内しますから、ついてきてください」 
 村人たちは吉四六についていった。
 吉四六は八幡さまの社までくると、木の鳥居の近くの地面を指差した。
「ほら、よく見てください。ここに建っているじゃないですか」
 村人たちが言われた場所をのぞき込むと、木綿針を組み合わせて作った極小鳥居が立っていた。
「ホントだ、立ってる!」
「ちっちぇーのが立ってやがる!」
「これでも金属製の鳥居には違いねえ!」
 吉四六は勝ち誇った。
「このとおり、ちゃんと鳥居は建てました。だからお金は一切返しません。ざーんねんっ」
 村人たちは舌打ちした。歯ぎしりした。地団駄踏んで悔しがった。
「こいつは一杯食わされたぜ!」

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