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  〜 いざ対決!イケメン近衛舎人vs貧相な老僧!!

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無礼な人々
1.宣戦布告
2.必勝布石
3.いざ対決

 無礼な人は、いつかはたたかれるものである。
 今に始まったことではない。昔からそうであった
(一部の時代を除く)
 蘇我入鹿道鏡
(「女帝味」参照)藤原純友平頼綱(「揉事味」参照)、今参局(いままいりのつぼね)、豊臣秀次(とよとみひでつぐ)、松平忠直(まつだいらただなお)などなど、程度の違いはあれ、無礼な振る舞いによって討たれたり、追い落とされたりした例は枚挙に遑(いとま)がない。

 つい先月(平成十九年十月)も、「飛ぶ鳥落とす勢いの女王様(沢尻エリカ)」が袋たたきにあい、「弁慶(べんけい)気取りの少年(亀田大毅)」が一敗地にまみれ、対戦相手より多くの大衆パンチをくらってしまった。
 また、数々の偽装事件で信用を失墜させたり、「モンゴルの英雄
(朝青竜)」がたたかれたりしたのも(「相撲味」参照)原因はそれであり、「時代の寵児(ちょうじ)(堀江貴文)」が逮捕されたり(「カネ味」参照)、「KY(空気読めない)首相(安倍晋三)」や「絆創膏(ばんそうこう)大臣(赤城徳彦)」が辞任に追い込まれたのも、それがなかったわけではあるまい(「 政権味」参照)
 日本という国には、いまだ「礼」というものが息づいている国なのである。

 特に政治家や企業家など人の上に立つ者、スポーツ選手や文化人など人の上に立たされている者には、より高い「徳」が必要とされる。人の上に立つようになると、些細(ささい)なことでつつかれやすくなるため、これまで以上の注意が必要となるわけである。
「法律は守っているからいいだろう」
「勝てば文句ないだろう」
 そういう言葉が出るということは、礼が傲慢
(ごうまん)に追いやられている証拠である。礼を欠いた者は、必ず「おごり」が生じるものである。そしてそれが「失脚」や「敗北」に直結してしまうのであろう。

 敗北もまた糧である(「惨敗味」参照)
 使い方によっては、次なる勝利への布石にもなるのである。
 天から地に落ちたとはいえ「女王様」も「弁慶」ほかも、知名度は最高に達したわけである。これ以上のチャンスはないと、いいふうに考えるべきではなかろうか?

 まあ、偉そうにそんなことをほざいている私も、選別されれば無礼な部類に入れられてしまうと思われる。礼というものは、ホント難しいもんですなー。
 で、今回はそんな無礼な方々に自信をつけさせるわけではありませんが、無礼もまた使いようだというお話を一つ紹介しましょう。
 先に列挙した人々のように人を不愉快にさせる無礼はいただけませんが、人を幸せにする無礼というものは、たまにはいいんじゃないでしょうか?

[2007年10月末日執筆]
参考文献はコチラ

「イケメン近衛舎人vs貧相な老僧」登場人物

【下毛野(下野)公忠】しもつけの(しもつけぬの)きんただ。近衛舎人。頼通の随身。

【藤原頼通】ふじわらのよりみち。関白左大臣。公忠の主人。

【藤原重尹】ふじわらのしげただ。蔵人頭。左方大将。
【源 顕基】みなもとのあきもと。蔵人頭。右方大将。

【多 好茂】おおのよしもち。右方の舞人。

【左方の司会者】
【右方の司会者】

【観客たち】

【道行く子供たち】
【平安京の人々】

【貧相な老僧】公忠の仇敵。

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